日本医療労働組合連合会という団体は、全国の看護師に対し、定期的に労働に関する実態調査を行っています。
その統計結果により、看護師の健康状態や労働実態が明らかとなりました。
なお、結果は、看護師を増員することや夜勤を含むシフト・交代制勤務の改善に向けて役立てられます。
アンケート結果によると、慢性疲労感を感じている看護師は約78%にものぼることが明らかになりました。
ここから見えてきたのが、看護師の人手不足による過密なシフト勤務です。
一人あたりの業務量が増えれば、当然ながら時間外労働も増え、家に帰っても思うように休めなくなってしまいます。
その状況に耐えきれず、離職者が一人、また一人と増えていけば、労働の負担はどんどん大きくなり、現場のスタッフは疲労から抜け出せないループに陥ることになります。
そうした中、健康不安を感じる人が約66%いることもわかり、労働に対する深刻な状況が浮き彫りになっています。
看護師の慢性疲労を解消するには、病院側が業務整理を積極的に行う必要があります。
形骸化した業務は、廃止するなど検討していくと良いでしょう。
また、清掃・リネン管理・滅菌作業など、医療業務を代行してくれるサービス業者を積極的に投入するのも手です。
特に、地味に手がかかる単純作業は、サービス業者に頼むのが賢明でしょう。
そのほか、人材を効率的に募る対策も忘れてはなりません。
潜在看護師の職場復帰支援の体制を整えるなどして、職場としての訴求ポイントを作っていく必要があります。